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〈熱狂から悲観へ〉メタプラネット「株価がピーク比で8割下落」、ビットコイン爆買い企業が迎えた最初の試練

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メタプラネットは、新株予約権の割り当てを含めた普通株の発行を中心にビットコイン購入資金を確保してきた。結果、昨年9月時点で約1940万株だった発行済み株式数は、今年6月末時点で約6.5億株と33倍になった。

株式数がこれだけ増えれば、通常は1株当たりの価値が薄まる希薄化を懸念され、株価にはネガティブに作用するはずだ。しかし市場の反応は違った。

増資で得た資金でビットコインの購入が進み、1株当たり保有ビットコイン数の増加が株式の希薄化分を上回るなら、むしろポジティブ――。そんな先行する期待が株価に織り込まれてきた。

ビットコイン保有量を27年に21万枚とする計画をぶち上げ、約7700億円(当初行使価額ベースでの想定調達額)の調達を狙った新株予約権を今年6月に発行した際も株価は上昇。mNAVは8倍に達した。予約権がすべて行使されると新たに5.55億株が発行されるにもかかわらず、だ。

この時点では「1株当たり保有ビットコイン数の最大化」というメタプラネットの成長ストーリーを株式市場が支持していた。株価が高ければ新株発行で得られる資金は増え、ビットコインの購入も進められる。好循環が生まれていた。

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