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「パズドラ」ガンホー、"社長解任回避"でも残る宿題 もの言う株主の要求で露呈した「社長依存」の現実…頭打ちのスマホゲーム業界が抱えるジレンマ

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今回、森下社長の解任要求に踏み込んだ背景について、SCの丸木強代表は「3月の総会における株主提案に対する賛成率を見ても、ガンホーの取締役会は今後について具体的な議論をしていないように見受けられる。社長解任への賛成が増えれば経営陣へのプレッシャーになる」と話していた。

さらにガンホーの社外取締役について、元任天堂取締役の田中晋氏や、ガンホーと法律顧問契約を締結するアンダーソン・毛利・友常法律事務所のパートナー弁護士である原悦子氏は独立性に疑義があり、森下社長に指名した責任があると主張した。

20年以上にわたり社長を務める森下氏。SCが提出した社長解任議案について、議決権行使助言会社のISSは反対した一方、グラスルイスは取締役会が独立性を満たしていないとして賛成した(撮影:尾形文繁)

結果はどうか。ガンホーが9月29日に提出した臨時報告書によると、社長解任議案への賛成比率は28.35%だった。3月の定時株主総会での森下社長の取締役選任に対する賛成比率は74.51%。その後の半年間でSC自身が株を買い増していることも考慮すると、社長解任を求めるSCへの支持はあまり広がらなかったといえる。

株主提案が促した“変化”

一方で、SCの要求が会社のガバナンス改革を促した側面もある。

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