
プレミアムアクティブウェア市場の牽引役として成長してきたルルレモン(lululemon)が、大きな転換点を迎えています。9月4日に発表された2025年5〜7月期決算で、売上高こそ前年比7%増加。しかし内訳は、投資家たちに警戒感を抱かせるに十分な内容でした。
経営陣が自ら口にした不振の理由は、これまでブランドの成長を支えてきた領域にあります。カルビン・マクドナルドCEOは、同社が手がけるカジュアルカテゴリの一部主力商品が「マンネリ化」したと分析。かつて原動力となった商品群がライフサイクルの終盤を迎え、業績の足かせになっているのです。

外部環境にも強力な逆風が吹いています。米国での新たな関税政策に加え、カナダからの発送時に活用してきた「少額輸入品への関税免除」が廃止。メーガン・フランクCFOは、これらの影響だけで粗利益に対して年2.4億ドル、来期は3.2億ドルのマイナスを見込んでいます。
ルルレモンは対応策に着手しましたが、マクドナルドCEO自身が「本格的な成果が得られるのは2026年」との予想。往々にして株式市場は、不調に陥った企業の一年先の「希望」を信じようとはしません。今回は、そんなルルレモンの現況について詳しくご紹介します。
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