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全方位で進んでいる中国の「自動車強国」化戦略 トヨタの戦略を国家全体で実現するようなもの

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中国はEVだけでなく、ガソリン車でも国際的に存在感を高めている。

奇瑞汽車は中国の完成車輸出の25%近くを1社で担う。写真は海外への出荷を待つ同社製の自動車(写真:Getty Images)

中国はEV(電気自動車)のイメージが強いが、エンジン車の世界市場でも急速に存在感を増している。昨年、自動車輸出で中国が日本を抜いて世界一になった最大の原動力は、実はエンジン車の輸出増にある。

2023年の中国の自動車輸出台数(中古車含まず)は約491万台。その約75%の371万台を占めたのはエンジン車だ。対前年比伸び率は53.1%に達する。EVなど「新エネルギー車」の輸出台数は120万台で、伸び率ではエンジン車を上回るが、輸出増に対する貢献度はエンジン車のほうが圧倒的に大きい。

その立役者は大手の一角を占める奇瑞汽車(安徽省蕪湖市)だ。2023年の販売台数188万台(対前年比52.6%増)のうち、約半数の93万7000台を輸出した。中国の完成車輸出の25%近くを同社1社で担った計算だ。今年に入っても好調は持続。1月、2月はともに9万台近くを輸出し、前年同期比2倍を超えるペースを維持している。

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