ラーメン「背脂多め有料騒動」からわかる5つの事 ラーメン屋で「炎上」が相次ぐのには理由がある
「ラーメンだからこそ」の観点に戻してみると、店ごとの個性が強いイメージは、炎上の下地になっているように感じられる。もちろん画一化されたチェーン店もあるが、個人経営の人気店も多く、一定の「ルール」を設ける場合もある。それらのほとんどは合理的で、理不尽なものは少ない。
しかし、どこか「押しつけられている感」を察して、反発を覚える消費者もいるのだろう。
客はお店ごとのルールに不満に感じている?
円滑に店舗運営するためのルールだけでなく、そこに店主の「価値観」も乗ってくる。先日、とある人気つけ麺店の創業者が、つけ汁に付ける前に、まず麺のみを食べる行為について非難したところ、かなりの炎上を招いた。最終的に創業者は謝罪し、客には自由に食べるよう促したが、これも「自分なりの食べ方」にこだわった結果、「押しつけられている感」を与えてしまった一例と言える。
とはいえ、個性が必ずしも悪いとは言えない。ラーメンのジャンルは、のれん分けや、ブームに乗った「○○系」「○○インスパイア(=影響を受けたという意味)」など、日進月歩で細分化が加速している。市場発展の原動力になっているのは、間違いなく個性だろう。
昨年ネットで話題になったラーメンネタに、「1杯をシェアしていいのか論争」がある。とある店舗に2人組の客が来店し、片方だけラーメンを注文。もう1人は満腹を理由に、注文しなかった。しかし実際に提供してみると、1杯を2人で分け合っていた。
店主は一連の経緯をSNS投稿し、「食べない方は入店お断り」と明言した。1杯あたりの値段が他店より安価なことなどもあり、ネットユーザーからは、店側に同情的な反応が多かった。このケースでは「合理的なルールで、守らない客が非常識だ」と評価されたのだろう。
当然ながら、お店ごとのルールと、世間一般におけるマナーは、必ずしもイコールではない。なかには「常識外れ」と感じるものもあるだろう。ただ、ひとたび承諾して入店した以上は、そのしきたりに従う必要が出てくる。そうでなければ、「イヤなら帰れ」となるものだ。
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