無印が利益半減、「小売りの優等生」の深い悩み 国内は過去最多の出店計画も商品開発遅れ響く

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無印良品を展開する良品計画の2022年9~11月期は前期比で営業利益が半減した。原材料高や円安が逆風ではあるが、国内小売り業界の「優等生」と言われてきた無印はなぜこれほどの苦境に陥っているのか。

無印良品の東京都内の店舗
無印良品を展開する良品計画は「価格据え置き」や「低価格」を消費者に訴求してきた。だが、業績の急激な悪化を受け、戦略の見直しを迫られている(撮影:今井康一)

1月半ばの平日夜、都内の無印良品。そこには、いつにも増して忙しく店内を動き回るスタッフの姿があった。きびきびと動く手の先にあるのは、「パイル織りスモールバスタオル」。「790円」と印字された元の値札の上に「990円」の値札シールを貼っていく。

店内では、ひときわ商品が減っているコーナーが目に付く。定番商品の1つで、A4ファイルなどの整理に使う「ポリプロピレンファイルボックス」だ。この商品を3~4個買っていた男性は、「2月から値上げするとは知らずに買いに来たが、店に来たら棚がスカスカで驚いた。無印はシンプルで品質がいいからよく買うが、ちょっと高いとも感じる」と話す。

「加速する原材料の価格高騰と円安の中、コストを吸収することが限界に達した」。無印良品を展開する良品計画は2022年12月末に値上げを発表。2023年1月と2月に2023年春夏商品の約2割を平均で25%値上げする。これまで「価格据え置き」「低価格」を強調してきた無印の値上げの知らせは、消費者や市場の間で驚きをもって受け止められた。

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