一世を風靡した「SPAC」、明らかになった問題点 新興企業の資金調達の革新を続けることが必要だ

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特別買収目的会社(SPAC)のイメージ図
(写真:ilixe48/PIXTA)

もし「どこに投資するかは決めていないが、私を信じてあなたのお金を私に預けなさい」と言われたら、多くの人はうさんくさく感じるに違いない。しかし、そんな証券が米国などの市場で取引されている。特別買収目的会社(SPAC)の証券である。

SPACの仕組みはこうだ。まず、設立者(スポンサー)がSPACを上場させ、投資家から資金を集める。この時点では、資金をどこに投資するかは決まっていない。次にスポンサーは株式市場に上場したい未上場の事業会社を探す。合意できればSPACがその会社を買収、合併する。その際、事業会社は存続し、SPACは消滅する。結果的に事業会社が上場したことになり、投資家はその会社の株主になる。

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