世論が「大胆な金融緩和」を求める中で生まれた政府・日銀の共同声明。日銀の苦渋の選択の結果であるこの文書を、10年後の今どう位置づけるべきか。前日銀総裁による特別寄稿(全4回)の第4回。
このところ、今春の正副総裁の交代を控え、金融政策の運営や「共同声明」をどうすべきかという議論が高まっている。これらの論点のうち、「共同声明」という文書自体の扱いについては最後に述べることにして、この文書に書かれている内容はそのままでよいのか、それとも見直しが必要なのだろうか。
オープンな議論、正確な課題認識の必要
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