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中央銀行が面目を失う理由 世情とずれるインフレ感覚

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中央銀行総裁は言葉の達人である必要はない。しかしインフレターゲット政策が期待の管理を通じてなされるものである以上、コミュニケーションは重要だ。そして、ここ何カ月かにおける中央銀行のコミュニケーションは残念な結果に終わっている。

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は2021年9月まで、インフレ率の高まりは「一過性」とのメッセージを発信し続けていた。「一過性」という言葉は欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁によっても使われるようになり、11月になってもなお、西側各国で広く用いられていた。

ところが12月に入り、米国の消費者物価指数の上昇率が7%に達する頃には、「一過性」は廃れるようになっていた。

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