詐欺罪などに問われていた米血液検査ベンチャー「セラノス」の元CEO(最高経営責任者)、エリザベス・ホームズ被告が3日、有罪評決を受けた。虚偽の説明で多数の投資家を欺いた罪などで、最長20年の禁錮刑を言い渡される可能性がある。全米最大級の捏造スキャンダルと呼ばれる同事件からは、テクノロジーへの目利きの難しさが見て取れる。
ホームズ氏は2003年、米スタンフォード大学を中退し、19歳でセラノスを起業。「1滴の血液で200種類以上もの検査ができる」と標榜し、企業価値は90億ドル(約1兆0400億円)にまで達した。13年には米大手ドラッグストアチェーン「ウォルグリーン」と提携。「第2のスティーブ・ジョブズ」ともてはやされ、自力でビリオネアとなった最年少女性としても有名だった。
だが、実態は大きく違った。画期的な新技術と呼ばれた同社の「エジソン」は、実際のところ十数種類の検査しかできなかったようだ。同社が検査の信憑性の低さや欠陥を隠蔽してサービスを提供していたことが15年に報道で暴かれ、18年にはホームズ氏と元ナンバー2が詐欺罪で起訴された。
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