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「IRの優先順位は変更 30億人にゲームを届ける」 里見治紀 セガサミーホールディングス 社長

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さとみ・はるき 1979年生まれ。2001年明治学院大学国際学部卒業、国際証券(現・三菱UFJモルガン・スタンレー証券)入社。04年父が創業したサミーに入社。セガ米国法人を経て17年4月から現職。(撮影:梅谷秀司)
総合エンタメ大手のセガサミーホールディングス。神奈川県横浜市でカジノを含む統合型リゾート(IR)の公募に応じていたが、8月に同市長選挙でIR反対派が当選。最大1200億円を投じる計画の見直しを余儀なくされた。一方、セガのゲーム事業は市場成長が見込まれ、大規模投資も控える。今後の戦略を里見治紀社長に聞いた。

2021年度セガ系事業会社予想の営業利益

ゲーム事業が好調で11月に通期予想を上方修正。コロナ禍の巣ごもり特需だけでなく市場規模底上げも一因のようだ。

──横浜IRが頓挫しましたが。

かなりプランは煮詰まっていた。それを横浜市民、国民の皆さんにお披露目できないことが残念だった。われわれや制度を設計した国、横浜市も含め、IRとはどのようなものか伝えきれなかった。

──国内IRへの参入は諦めずほかの都市で機会を模索します。スケジュール感を教えてください。

2022年4月末の募集締め切りを国が変えなければ、いま手を挙げている都市以外は間に合わない。ここで上限の3都市が選ばれた場合、ほかの都市が出てこられるのは(法律で上限の見直しが認められている)7年後になる。もしかすると、1~2都市しか選ばれず、国が(7年経つ前に)もう1都市を追加募集するなど、流動的な措置があるかもしれない。

ゲーム事業なども含め、グループでは今後4年半、2500億円を投資したい。ただ、先行きの見えない国内IRの優先順位は変更し、資金に余力がなければ投資しないことにした。オンラインカジノやスポーツベッティング(賭け事)など、M&A(合併・買収)も視野に投資対象を見直す。

──以前は利益貢献の乏しかったセガが業績を牽引しています。

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