関西スーパー争奪戦の混沌 格安オーケーが「待った!」

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H2Oとオーケーが相次ぎ買収意向を表明。10月に株主が下す決断は。

首都圏を中心に展開するオーケーは、関西スーパー買収により関西進出を狙う(撮影:今井康一)

「困惑しております」「大変残念でございます」──。

関東で格安スーパーを展開するオーケーが9月3日に出したプレスリリース。書面には苦言とも取れる表現が何度も登場する。これは、同社が7%強出資する関西スーパーマーケットの買収をめぐってのものだ。

阪急阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)は8月31日、関西スーパーとの経営統合を発表した。関西スーパー株を10%強持つH2Oが株式交換で58%出資の親会社となり、関西スーパーはH2O傘下のスーパー2社を子会社化し、中間持ち株会社として上場を維持するスキームだ。

H2Oは主力の百貨店事業がコロナ禍で苦戦し、直近は2期連続赤字に陥った。百貨店の成長が見込めない中、H2Oはスーパーを核とする食品事業の育成を強化。阪急・阪神ブランドは関西で知名度が高く、これを存分に活用したい関西スーパーと思惑が合致した。

経営統合を実現するには、10月29日に開かれる臨時株主総会の特別決議で3分の2以上の賛成が必要となる。が、関西スーパーの大株主であるオーケーが冒頭のリリースで、反対票を投じると宣言したのだ。

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