セブン&アイ見えない国内成長の道筋 北米重視を鮮明に

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予定から1年遅れで中期計画を発表。前回と異なり攻めの姿勢を貫く。

井阪社長は「北米事業を成長の軸に据えるうえでの橋頭堡が、スピードウェイ取得だった」と話す

「(目標を)達成すべく必死になって進めていきたい」。2021~25年度の中期経営計画を7月1日に発表したセブン&アイ・ホールディングス(HD)。井阪隆一社長は強い覚悟でそう語った。

新たな計画の最大の特徴は、北米を成長の源と位置づけた点だ。営業キャッシュフロー(金融事業を除く)の計画数値からは、それが鮮明に見える。19年度のセブン&アイ・HDの営業キャッシュフローは4774億円。そのうち、北米コンビニ事業の占める比率は約3割だった。25年度には同キャッシュフローを8000億円に拡大させ、その半分の4000億円を海外で稼ぎ出す計画だ。

なお利益指標については、会社全体のEBITDA(利払い前・税引き前・償却前利益)のみを示した。20年度の6268億円から25年度には1兆円以上に伸ばすとしている。

海外コンビニ事業の牽引役は、米セブン-イレブンとなる。今年5月には、米国の石油精製会社であるマラソン・ペトロリアムから、「スピードウェイ」を中心とするコンビニ事業を210億ドル(約2.3兆円)で買収。北米におけるセブンの店舗は買収前の9500店から1.3万店になる。スピードウェイは米国で店舗数3位。同1位だった米セブンの地位は強固なものになる。

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