100周年を迎えた中国共産党。経済大国となった今、指導者も若者もナショナリズムに高揚する。
1対14億の一大政治劇だった。
去る7月1日、天安門広場で中国共産党100周年の祝賀大会が開かれた。習近平総書記は約1時間にわたり、ゆっくりとした口調で演説した。
そんなに長い間、偉い人の話を聞いていたら眠くなりそうだ。しかし広場に集まった公称7万人の観衆は、終盤に向かい徐々に興奮。話の合間に差し挟む拍手が少しずつ長くなった。内容にも歓声を上げ始め、演説は3回中断した。
人々の反応は作りものではなかった。演説の最後に習は「偉大で輝かしく正しい中国共産党に万歳! 偉大で輝かしく英雄的な中国人民に万歳!」と呼びかけガッツポーズ。すると、大画面でそれを見た観衆もガッツポーズで応じ、大学生とおぼしき数人が勢い余って立ち上がった。それにつられてほかの人々も一斉に起立した。共産党の赤い旗を振り、とどろくような大歓声を送った。
司会の李克強首相が、共産党歌「インターナショナル」の演奏で「一同起立」と呼びかけたときには、広場のほぼ全員がもう立ち上がっていた。人々は台本の想定以上に習に反応し、習に賛同の意を示したのである。
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