欧州初の工場で自動車内装材を量産化へ。世界展開のアクセルを踏む。
福井県の老舗企業で自動車シート材大手のセーレンがグローバル戦略で大きな一歩を踏み出す。4月16日、東欧のハンガリーで合成皮革素材の新工場を建設すると発表した。
グローバル化を基本戦略の1つに掲げるセーレン。日本、米国、メキシコ、ブラジル、中国、タイ、インドネシア、インドに自動車部材の生産拠点を持ち、現地の需要に対応している。輸送時間やコストを削減する地産地消の戦略だ。
だが欧州には生産拠点がなく、少量の輸出のみを行ってきた。ハンガリーの新工場はそうした状況を打開する手となる。東京のハンガリー大使館で会見を行ったセーレンの川田達男会長兼最高経営責任者は「(新工場建設で)世界の自動車市場を網羅する生産拠点ができるのではないか」と意気込みを述べた。
新工場はハンガリー南部の文化都市ペーチに建設し、延べ床面積は2万6000平方メートル。土地の取得と工場の建設に約55億円を投じ、2022年12月に量産を開始する予定だ。23年に売上高約88億円、24年には約110億円を目指す。生産する製品は欧州向けがほぼすべてを占める見込みだ。
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