総務省と放送事業者に透ける上下関係
――東北新社から総務省官僚が高額な接待を受けていたことが判明しました。
今までも大蔵省の接待問題など(許認可権を背景にした)同様の問題が繰り返されてきた。その中で自分が監督している業界からの接待は、「官僚は受けない」もしくは「完全に割り勘にする」というルールができあがった。にもかかわらず、それを守っていなかった。一般人の感覚からすると驚くような豪華な食事をしていたわけだ。
ほかの省庁では行われていなかったことを、放送や通信の分野の人たちは「守らないでいい」となっていたように見える。いつの間にそうなっていたのかと驚いた。
あくまで推測だが、衛星放送業界全体がネットフリックスなど動画配信サービスに押されている。その中で、衛星使用料の値下げなど業界として総務省に頼みたいという動きもあった。そうした話をうまく進めるためには、(許認可権などを持つ)総務省とコミュニケーションをとっておいたほうがいい、ということがあったのではないか。
――総務省は放送事業者へ、放送事業を許諾するという監督の立場です。上下関係が出来上がっていたのではないですか。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
東洋経済ID 会員特典
東洋経済IDにご登録いただくと、無料会員限定記事を閲覧できるほか、記事のブックマークや著者フォロー機能、キャンペーン応募などの会員限定機能や特典をご利用いただけます。
東洋経済IDについての詳細はこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら