資生堂「魚谷体制」の光と影 露呈したガバナンスへの不安

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国内化粧品最大手の資生堂。魚谷社長は間もなく就任8年目を迎えるが、経営体制を不安視する声が社内外で高まり始めている。

本誌:星出遼平
写真:2015年の社章変更について、社内からは不満の声も聞こえてくる

「煙たい存在だと思うかもしれないが、強力なガバナンス(企業統治)体制は経営者を守ってくれる。ガバナンスに対する信認があればこそ、リスクを伴った経営判断をしてもステークホルダーは信頼し支持してくれる」

「資生堂の魚谷雅彦社長に今何を伝えたいか」との記者の問いに、早稲田大学名誉教授の上村達男氏はそう述べた。上村氏は会社法の専門家で、2006〜18年の12年間、資生堂の社外取締役を務めた。元日本コカ・コーラ社長で14年当時は資生堂のマーケティング統括顧問だった魚谷氏を、社長に推薦した一人でもある。

上村氏は魚谷氏に対して経営者としていいイメージを持ったまま、資生堂の社外取締役を退任した。その後、直接の接点は持っていない。だが、関係者から伝えられる情報や公表情報から資生堂の動きを見ていると、「最近漏れ聞く魚谷さんはかつてのイメージと違う人のように感じる」という。

値引きで社長が「お詫び」

20年度、ポーラ・オルビスホールディングスが46億円の最終黒字を計上したほか、コーセーも110億円の最終黒字を見込んでいる。一方、資生堂は欧米事業が足を引っ張り、116億円の最終赤字に転落。化粧品メーカーでは独り負けだった。

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