有料会員限定

「『鬼滅』効果が残るうちに缶コーヒーで次の一手を」 髙松富也 ダイドーグループホールディングス 社長

✎ 1〜 ✎ 161 ✎ 162 ✎ 163 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小
たかまつ・とみや 1976年奈良県生まれ。2001年に京都大学経済学部を卒業後、三洋電機(現パナソニック)での勤務を経て、04年ダイドードリンコ入社。14年に同社社長、17年から現職。祖父は創業者。
飲料事業を中核とするダイドーグループホールディングス。自動販売機を主な販路とする缶コーヒーが代表的な商品だ。外出自粛で自販機での売り上げが低調な中、人気アニメとコラボレーションした商品が話題となった。このヒットをどう今後に生かすのか。髙松富也社長に聞いた。

20年度決算で見込む営業利益の伸び幅

『鬼滅の刃』コラボ商品のヒットもあり、2021年1月期の営業利益は前期の29億円からほぼ倍増となる56億円で着地する見込みだ。

──アニメ『鬼滅の刃』とコラボした缶コーヒーは、昨年10月の発売から3週間足らずで販売数量が5000万本を突破。これだけの反響を想定していましたか。 

想定していなかった(笑)。発売時期が『鬼滅の刃』の映画公開の盛り上がりと重なり、タイミングがよかった。コラボ企画は発売の1年以上前から社内で検討していた。『鬼滅の刃』は複数案ある中で有力候補ではなかったが、あるマーケティング担当者のイチ推しということで採用し、結果として当たった。その担当者の子供がアニメ化される前から原作漫画の大ファンだったと聞いている。

──缶コーヒーの売り上げは長期的に減少傾向です。その缶コーヒーでコラボ企画を実施した理由は。

当社の成長を支えてきた缶コーヒーと自販機をテコ入れするためだ。缶コーヒーを自販機で買ったことがなかったような10〜20代の若年層が、今回のコラボ商品を購入してくれた。缶コーヒーの売り場が縮小してきたコンビニでもコラボ商品が販売されたことで、若者との接点が増えた。

関連記事
トピックボードAD