2015年、国連サミットで、「持続可能な開発目標(SDGs)」が採択された。聞いたことはあるが、「貧しい国の話」や「自分にできることなんてない」と、ひとごとと思っている人も多いかもしれない。
しかし実際には、私たちの日常生活もSDGsと深く関わっている。とりわけ身近なものが食生活だ。現在、世界では自然環境への負荷(環境的負荷)に配慮した、「健康的で持続可能な食生活」を重視する意識が高まっている。
食生活にも環境への配慮を必要とする理由の1つが、世界人口の急増だ。世界人口は今後30年間で現在の約1.3倍となる、100億人に達する可能性がある。そのような短期間で、100億人もの人々の食料をどうやって確保するかが、喫緊の課題なのだ。
理論上は、現在の耕作面積と農業生産技術があれば、100億人を養えるだけの穀物生産が可能だ。しかし、家畜の飼料用の穀物や、食肉消費の増加などの食生活の変化を考慮に入れると、30年後には現在の1.7倍もの穀物生産量が必要になるともいわれている。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
無料会員登録はこちら
ログインはこちら