再生医療 実用化の展望と課題 iPS細胞を使った治験開始
日本発のiPS細胞を用いた治療の実用化への動きが加速している。日本企業の参画も進んでいる実態と、実用化を展望し、課題を探る。
今年のノーベル医学生理学賞受賞者は、京都大学特別教授の本庶佑氏らに決まった。新しいがん免疫療法の道を切り開いた功績に対するものだ。がんをはじめ、人類が克服できずにいる病気はいくつもある。それらの治療の切り札として期待されるのが再生医療だ。薬では治しきれない病気を、細胞移植などにより治そうという療法。中でも日本発のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使った再生医療が、今年に入って次々と実用化に向けて動きだしている。その現状と今後の課題を展望する。
パーキンソン病などで被験者の募集始まる
京大iPS細胞研究所(CiRA)所長の山中伸弥氏が発見したiPS細胞。わずかな皮膚片や血液などに、多能性誘導因子を加えて培養することで作製できる幹細胞のことだ。神経、筋肉、骨、血液など、体を構成するさまざまな細胞に分化できる。
そのiPS細胞を使った治療を目指し、臨床研究(ヒトに対して行う医学研究)や治験(医療製品としての製造・販売承認を目指す臨床試験)が進む。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら