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カシオの大黒柱Gショック 世界で売れる巧みな仕掛け

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1990年代の大ブームから一転、辛酸をなめたGショック。V字回復を果たし累計出荷1億本を突破した背景には、海外での躍進がある。

(本誌:遠山綾乃)写真:米国ニューヨークで開催されたGショックの発売35周年イベント

11月9日の米国ニューヨーク。スポーツやエンターテインメントの聖地、マディソンスクエアガーデンで、カシオ計算機の主催する盛大な式典が開かれた。同社の顔ともいえる腕時計「G-SHOCK(Gショック)」が2018年に発売35周年を迎えることを祝う記念イベントだ。

この日、会場を訪れたのは、事前に招待された流通関係者やメディア、ファンなど約3000人。日本から樫尾和宏社長も駆け付けたほか、プロスノーボーダーのルイ・ヴィトー氏ら数多くの有名ゲストが壇上に登場。最後には全米で人気のラッパー集団、A$AP(エイサップ)がライブを行い、会場は熱狂の渦に包まれた。

Gショックの販売が好調だ。昨年度は世界で過去最高の850万本を出荷。今17年度は900万本に迫る勢いで、8月には累計出荷1億本を突破した。業績への貢献度も大きい。カシオの16年度連結売上高3212億円の52%を占める時計事業において、Gショック(女性用の「BABY-G」を含む)は売上高で約半分、利益では半分以上を稼ぎ出す。

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