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標準的な努力で習得できる表現法(4) 修辞こそ人と人との関係を知的に構築する

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筆者は、表現法でレトリック(修辞)をとても重視する。この点でも、筆者と渡部昇一氏の認識は共通だ。渡部氏は、レトリックと論理の違いについてこう説明する。

〈レトリックというと、修辞学です。修辞学というと、一般には、単なる言葉の遊びにすぎないという誤解がありますが、実は人と人との関係を知的に構築するための方法なのです。

なぜ修辞学があるかというと、世の中には真理かどうか分からないこと、正しいとか間違っているとか客観的にはっきりしないことがあって、それを相手に対して説得する時には論理ではない修辞を使って納得させるしか方法がないからです。〉(渡部昇一『知的人生のための考え方』PHP新書、2017年、135ページ)

要するに、論理以外の方法で人間を説得するときにレトリックが重要になるのだ。具体例を挙げるならば、「カズオ・イシグロと村上春樹のどちらが小説家として優れているか」というような問いだ(筆者は村上春樹氏のほうがはるかに優れていると思う)。あるいは、「人間の悪を演じさせたならば、小泉今日子と永作博美のどちらがうまいか」というような問いだ(筆者は永作博美氏のほうがうまいと思う)。

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