前原誠司新代表率いる民進党執行部のお披露目となるはずだった5日の両院議員懇談会が、立て直しのきっかけも兆しも見えない党の現状と将来を如実に表していた。
「冒頭に、人事のことでご心配をおかけしていることに、お詫びを申し上げたいと思う」
所属議員142人のうち4割以上の60人が本人欠席という冷めた雰囲気の中、あいさつに立った前原氏は幹事長人事をめぐる混乱へのお詫びから入ることになった。
混乱の当事者である山尾志桜里元政務調査会長の、平静を装うためこわばった表情が逆に心の乱れをうかがわせた。この時点で、山尾氏の幹事長起用を断念させた不倫疑惑を報ずる『週刊文春』は発売されていなかったが、概要はほとんどの議員や秘書が知っていた。
山尾氏の代わりに幹事長に就いた大島敦・元総務副大臣は「明るくやっていきたいと思います」とあいさつしたが、会場からの反応は冷ややかだった。
政権転落後、何度も代表を替え、結党以来の党名さえ変えても、党勢が回復する兆しさえ見えず、東京都議会議員選挙で惨敗、将来の代表候補と目されていた細野豪志元環境相や長島昭久元首相補佐官ら有力議員が党を離れるなど、民進党は存亡の危機に瀕しているといってもいい。
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