有料会員限定

前原新代表の不安な針路 落ちた信用を取り戻せるか

✎ 1〜 ✎ 132 ✎ 133 ✎ 134 ✎ 最新
拡大
縮小
幹事長人事で早くも失態を演じた前原誠司・民進党新代表。党内の求心力を保てるのか(撮影:尾形文繁)

前原誠司新代表率いる民進党執行部のお披露目となるはずだった5日の両院議員懇談会が、立て直しのきっかけも兆しも見えない党の現状と将来を如実に表していた。

「冒頭に、人事のことでご心配をおかけしていることに、お詫びを申し上げたいと思う」

所属議員142人のうち4割以上の60人が本人欠席という冷めた雰囲気の中、あいさつに立った前原氏は幹事長人事をめぐる混乱へのお詫びから入ることになった。

混乱の当事者である山尾志桜里元政務調査会長の、平静を装うためこわばった表情が逆に心の乱れをうかがわせた。この時点で、山尾氏の幹事長起用を断念させた不倫疑惑を報ずる『週刊文春』は発売されていなかったが、概要はほとんどの議員や秘書が知っていた。

山尾氏の代わりに幹事長に就いた大島敦・元総務副大臣は「明るくやっていきたいと思います」とあいさつしたが、会場からの反応は冷ややかだった。

政権転落後、何度も代表を替え、結党以来の党名さえ変えても、党勢が回復する兆しさえ見えず、東京都議会議員選挙で惨敗、将来の代表候補と目されていた細野豪志元環境相や長島昭久元首相補佐官ら有力議員が党を離れるなど、民進党は存亡の危機に瀕しているといってもいい。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内