5月9日の韓国大統領選で、9年ぶりの政権交代が実現した。新大統領は「反日」とされるが、それは事実か。
前職大統領の弾劾・罷免という、前代未聞の事態を受けて5月9日に実施された韓国大統領選挙。選挙戦前から安定した支持を獲得していた最大野党「共に民主党」前代表の文在寅(ムンジェイン)が圧勝を遂げた。政権交代となり、2022年までの5年間にわたる文在寅の韓国の幕が開いた。
故・盧武鉉(ノムヒョン)元大統領時代(03~08年)に、大統領府秘書室長を務めた文在寅。進歩(革新)系の大統領だった盧武鉉は在任中、慰安婦問題など歴史認識問題では「反日」というイメージが強く、その側近だったことで文在寅にも「反日」「左翼」大統領という視線が日本から送られている。
が、その見立ては正しいのか。それについては84㌻以降で詳述するが、まずは今回の選挙戦を振り返ってみよう。
得票率40%超 政権運営に追い風
李明博(イミョンバク)、朴槿恵(パククネ)と9年間続いた保守政権は、朴槿恵が国政不正介入事件や贈収賄などの容疑により、弾劾・罷免、そして逮捕されるという不名誉な形で終わり、革新政権へ交代することとなった。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら