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上場果たしたJR九州、"脱鉄道"の成算 「黒字」演出でも厳しい鉄道事業の先行き

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今秋、上場企業となったJR九州。鉄道事業の先行きは暗い中、成長を本当に続けられるのか。その成否は、非鉄道事業に懸かっている。

(本誌:大坂直樹)
写真:10月25日、念願の東証1部上場を華やかに祝った

[ポイント1]
10月に上場を果たしたJR九州。先に上場しているJR3社と比べると鉄道の事業基盤は弱い。近年は「ななつ星in九州」など観光列車に力を入れてきた

[ポイント2]
鉄道事業の売上比率は半分以下で先行きも厳しい。市街地でもコンビニを出店したり、マンション開発をしたりと、非鉄道事業が今後のカギを握る

[ポイント3]
上場前に資産を一括減損処理したことにより、鉄道事業の減価償却が当面ほぼゼロとなり利益を押し上げるが、先々はそうもいかなくなる

 

「会社発足時に、当社の将来の上場をイメージしていた人はいなかったはず」

JR九州の青柳俊彦社長は、10月25日に果たした悲願の東京証券取引所1部上場について、そう振り返った。

JRグループとしては、1993年10月のJR東日本、96年10月のJR西日本、97年10月のJR東海に続く4社目の上場だ。

JR九州以外の“三島会社”であるJR北海道、JR四国もまた、株式上場を目標に掲げてきた。しかし首都圏や大阪圏という人口集積地を抱える本州3社とは異なり、人口減少や高速道路の開通に伴うモータリゼーション化による利用者減少に苦しんでいる。ほかの2社同様、JR九州についても上場は難しいと考えられてきた。

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