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店も投資も増加、「デフレの申し子」は心外だ 堀埜一成サイゼリヤ社長が世間の評価に大反論
ミラノ風ドリア(税込み299円)などの低価格メニューが支持され、安定した収益を稼ぐファミリーレストランチェーン「サイゼリヤ」。2016年8月期は既存店売上高、客数、客単価とも前期超えで着地した。低価格を貫く理由は何か──。堀埜一成社長を直撃した。

ほりの・いっせい●1957年富山県生まれ。81年京都大学大学院農学研究科修了、味の素入社。2000年サイゼリヤ入社。同社オーストラリア社長などを経て、09年4月に創業者の正垣泰彦氏(現・会長)に代わり、2代目社長に就任。(撮影:今井康一)
──消費が冷え込み、デフレ再来という声も聞こえています。
もともと「デフレ」という言葉については、いろいろと疑問に思っている。うちの会社は「デフレの申し子」とかいわれるが、それは心外だなと。そもそも本当にデフレなのかな。
デフレというのは需給のバランスが崩れ、苦しくなって値下げする。その結果、付加価値が増えず、すべてがシュリンクする。そういう状態でしょう。うちは店数も投資も伸ばしているから、デフレの申し子というのは当たりませんよ。
──それでも世の中の低価格志向が追い風となっているのは確かでは。
低価格の「志向」が強まっているのではなくて、低価格帯の市場規模が大きいということなんですよ。一方で高単価の外食市場というのは規模が小さいので、あっという間に飽和する。そうすると価値を下げるか、自分の首を絞めるかのどっちかしかない。価値も品質も下げればお客さんから見透かされますよ。
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