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出光の“内紛"は泥沼化 奇策で合併阻む創業家

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どこで食い違いが生じたか。合併阻止に動く出光家。対立の出口は見えない。

7月11日の会談後に見解を示す、創業家代理人の浜田卓二郎弁護士(右)と、出光興産の関大輔副社長(左)(時事)

昭和シェル石油との合併をめぐり、出光興産と創業家の対立が収まらない。

両社は2017年4月の経営統合を目指してきたが、今年6月28日の出光の株主総会で、創業家が「企業文化が全く異なる」と反対を表明。7月11日に出光の月岡隆社長(65)と、創業者長男で元社長の出光昭介名誉会長(89)が直接会談を行ったものの、両者の主張は平行線で協議は膠着していた。

[図表1]
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事態が急変したのは8月3日。創業家の代理人を務める浜田卓二郎弁護士が報道陣を集めて、昭介氏が個人名義で昭和シェル株40万株(0.1%)を取得したことを公表し、強硬手段に出たのだ。わずか0.1%にすぎないが、これが9月中に予定される出光の昭和シェル株取得を阻む、“奇策”となりうる。

もともと出光は市場外の相対取引で、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルから昭和シェル株を取得し、その取得比率を3分の1以下=33.24%にとどめる契約を結んでいた。3分の1を上回ると、広く株主の平等性を担保しなければならない、“TOB(株式公開買い付け)規制”に抵触してしまうためだ。

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