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狭まるウナギ監視網 国内外で密流通が横行

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国内で流通するウナギの多くが出どころ不明。値付けも歪められている。

輸入ウナギを検査する税関職員。暗黙の了解とされてきた稚魚の密流通にメスが入るか(時事)

稚魚(シラス)の不漁が続いているニホンウナギ。だが問題は、それだけにとどまらない。長年にわたってシラスの“密流通”が常態化しているからだ。

ニホンウナギは完全養殖の技術が商業化されておらず、天然のシラスを漁獲し養殖する以外に方法がない。日本では国内で取れたシラスのほか、それを補う形で輸入シラスも利用している。2016年の漁期、養殖業者が養殖池にシラスを入れた量(池入れ量)は、国内漁獲分が13.6トン、輸入が6.1トンだった。

財務省の貿易統計によれば07年以降、シラスの輸入相手国は香港が7割以上となっている(図表1)。

[図表1]
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ただ、香港には、シラス漁業が存在しない。香港経由で輸入されるシラスは、実は台湾で採捕され、香港に密輸されたものである可能性が高い。台湾は07年、自国のウナギ養殖業の保護を理由として、シラスの輸出を実質禁止した。それ以降、台湾に代わって香港からのシラス輸入が激増していることも、そうした推測を裏付ける(図表2)。

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