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相鉄ホールディングス 都心乗り入れで挑むメジャーへの道

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都心を走らない私鉄、相模鉄道がJRや東急との相互乗り入れを機に「脱マイナー」へ動き始めた。売れっ子デザイナー起用などでグループイメージの一新を図る。その戦略の全貌。

海洋都市・横浜にはネイビーブルーがよく似合う。

横浜を拠点として神奈川県内に路線を延ばす相模鉄道、通称「相鉄(そうてつ)」は、深い紺色に輝く車体を今春から運行する。

横浜の海をイメージしたという「ヨコハマネイビーブルー」に彩られた車体は、現在相鉄の主流となっている銀色のステンレス製電車を見慣れた目にはひときわ新鮮に映るに違いない。車内も一部にスコットランド製の革張りシートを採用し、上質感を前面に押し出したデザインが印象的だ。

首都圏の鉄道会社を見渡すと、「黄色い電車」でおなじみの西武鉄道が「赤い電車」を走らせたかと思えば、赤色がモチーフの京浜急行電鉄が「黄色い電車」を走らせたりと、鉄道会社のカラフル化が進行中だ。だが、相鉄のブルーの列車に込められた思いはもっと切実だ。相鉄が抱く危機感と、これから迎える歴史的なターニングポイントを発展の契機につなげたいという期待が込められているのだ。

都心乗り入れを機にブランド力を高める

持ち株会社・相鉄ホールディングス(HD)は、横浜を起点とする計38.1キロメートルの鉄道のほか、横浜駅西口周辺開発や不動産業、近年積極的に展開するホテルなど、神奈川県を基盤としつつ幅広く事業を展開する。

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