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テレビを信じますか? 第13回

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政権与党の呼び出しに慌てふためく幹部たち。視聴者のメディアリテラシーについていけない番組制作者たち。今、私たちが 目にしているのはテレビジャーナリズムの崩壊なのだろうか。

メディアの気骨が問われる

上智大学教授 音好宏

おと・よしひろ●1961年生まれ。日本民間放送連盟研究所勤務後、上智大学助教授を経て現職。専門はメディア論、情報社会論など。(撮影:梅谷秀司)

自民党など政党がテレビ局の不祥事について聴取するのは、今回が初めてではありません。

2007年、関西テレビ制作のバラエティ番組「発掘! あるある大事典2」での捏造問題のときも、自民党は放送局を呼び出し、説明を求めている。この2月、民主党は予算説明のため党の会合に来たNHKの籾井勝人会長に、昨年来問題となった彼の言動を問いただし激しいやり取りをしています。テレビカメラを入れていて、はじける瞬間を狙っていたようにも見える。

ただ、前例があっても、政党が放送局の幹部を呼び出すことは問題です。特に政権与党が行えば、言論に対する圧力になりかねない。

今回の自民党の呼び出しは、放送行政を所管する総務省を飛び越した行為といえます。政治のパフォーマンスであったのは間違いない。不祥事を起こす放送局を懲らしめる政治家を国民は支持してくれる、と思っていたのではないでしょうか。しかし、「今の政権与党はやりすぎ」と逆に国民の反発を買いました。

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