アイデアが出ない! 第11回
自分の頭をたたいてみても、目を閉じてみても、そこにあるのは無の世界。もう何も残っていない。人に伝えることなどありもしない。クリエーターもビジネスマンもみんな悩んでいます。
アイデアが出せる幸せ
阿刀田 高 作家
作家としてデビューしてからというもの、アイデアを求め続けて生きてきました。
最近になって、アイデアが必要なのは小説を書くうえでもサラリーマンが製品開発や人事管理をするうえでも同じだろうと思うようになり、『知的創造の作法』を書きました。
アイデアはまったく何もないところから生まれるものではありません。かといって何も手掛かりがないわけではない。日常生活でちょっと不思議だなと思うことに出合ったら、そこから想像を膨らませてみればいいのです。
たとえば数寄屋橋の交差点を歩いていたら、真ん中のあたりに、上等なスエードのハイヒールが落ちていた。明らかに履いた形跡がある。手袋ならまだしも、靴を片方落とす人はいません。「どういうことがあったらこうなるのだろう」。そう考えることからアイデアが広がっていきます。
想像の仕方についてもコツがあります。まず、その事柄を発展させる。次に、それとはまったく別のことを考えてみる。最後に、次元をまったく違えてみる。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら