投資家は株高をどうとらえているのか。本音を座談会型式で紹介する。
──日経平均株価2万円はもう目前。市場に過熱感はある?
A 一気に買い上げられているといった過熱感はないと思う。東証1部の売買代金は2.5兆円前後で、膨れ上がっているわけでもない。ただ、ここまで上昇してくると、値を下げる調整がくると皆が思っているのに、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)や日本銀行のETF(上場投資信託)買いと思われる買いが入って、株価が下がらない。
B 多くの投資家は冷静なのでは。証券会社から聞いた話では、昔から株取引をやっている個人は現物株や投資信託を売っているという。利益を確定して一度相場から抜けたほうがいいと思っているようだ。
C 市場全体を見れば過熱感はないのかもしれないが、医薬品や食品セクターなど局所的にはあると感じている。短期での株価急上昇といったテクニカルな過熱感はないが、明らかに割高。医薬品ではPER(株価収益率)100倍を超える銘柄も出ている。新薬開発などプラス材料はあるとはいえ、業績改善ペースと株価上昇ペースが違うのは否めない。
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