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機械vs.人間 第7回

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科学技術の未来はバラ色じゃなかった。人間同士の競争だけでも精一杯なのに、これからコンピュータにまで仕事を奪われかねないという。゛私″の存在意義がぐらりと揺らぐ21世紀。

人工知能が東大に合格する日

国立情報学研究所教授 新井紀子

あらい・のりこ●1962年生まれ。一橋大学法学部卒業。米イリノイ大学数学科博士課程修了。理学博士。2006年から現職。(撮影:今井康一)

「ロボットは東大に入れるか」というプロジェクトに2011年から取り組んでいます。東ロボくんと名付けた人工知能が、21年度に東京大学の入学試験を突破できるかどうか──というもの。昨年、東ロボくんの偏差値は47を超え、全国の私立大学の8割で合格可能性が8割以上になりました。

東ロボくん以外にもNTCIRという国際プロジェクトがあり、そこではアイルランドのダブリン市立大学のチームが中央大学の世界史で正答率8割を記録しています。18世紀後半の産業革命では肉体労働の一部が機械に代替されましたが、今、知的活動においても機械への置き換えが進みつつあります。問題はどこまで置き換えられるか。その程度によって社会的インパクトの大きさはまったく異なる。人工知能がどの大学に合格できるかは、その程度を推し量る一つの指標なのです。

人工知能の技術革新がこれ以上進まなくても、今ある仕事の2割ぐらいは機械に代替されそうです。新しい職業が生まれることや人口減が進んでいることなどを考慮すると、この2割というのは社会が受け止められるぎりぎりのラインでしょう。

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