AI(人工知能)やロボットの技術進展によって、経済環境が大きく変わっていくことが予想されている。そのような変化が産業全体を大きく変革させる「第4次産業革命」という言葉も、政策の議論やマスコミでしばしば取り上げられるようになってきた。
このような変化については、プラスの面もマイナスの面も議論されていて、将来の可能性に関する予測が人によってかなり異なっているのも事実である。ただし、いずれの可能性であろうと、技術革新で大きな変化が起きると考える際に、人々が持つイメージはおよそ以下のようなものだろう。
AIやロボットによって、今までよりも質の高い仕事がより安価で可能になったならば、業績を一層高めようとして、企業経営者らはそれらを採用するだろう。採用しなければ、AIやロボットを使って質のよりよいものを安価に供給する企業に負け、結果的にやはりAIやロボットが採用されるだろうと。
つまり、技術革新の成果を社会で具体的に実現させるのは、利益を上げようとする民間企業であり、そのような民間企業間の競争である。この点は、行政の今後のあり方を考える際に重要な含意をもたらす。
それは、行政組織など営利組織でないところでは、技術革新の導入が遅れがちだという点である。
一方で、どこまで技術革新を取り入れた行政の仕組みになっているかは、民間企業の活動に大きな影響をもたらす。非常に単純な事例でいえば、行政側が書類について紙ベースでの提出を求めるのであれば、民間側は紙ベースで書類を作成するシステムを構築せざるをえない。すべてをデジタル化してAIを活用しようという民間企業の動きを、場合によっては阻害してしまう。
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