循環論から見ると、前回の東京五輪と2020年の東京五輪前後の経済状況は非常に似たものになりそうだ。東京五輪時にかけて超長期循環であるコンドラチェフ・サイクル(周期56.5年)と長期循環であるクズネッツ・サイクル(同25.5年)が同時に上向く、まさに歴史的勃興期を迎えつつある。
まず14年2~8月はミニ景気後退。4~6月期、7~9月期は前期比マイナス成長になったが、後述の設備投資比率は下がっておらず、本格的な景気後退とは認められない。
ここで、設備投資のGDP(国内総生産、名目値)に対する比率を基に明治時代から現在まで、短期のキッチン・サイクル、中期のジュグラー・サイクル、長期のクズネッツ・サイクル、超長期のコンドラチェフ・サイクルの四つを導出した。
すると周期4.4年のキッチン・サイクルは13年で底打ちして上向きに。同9.4年のジュグラー・サイクルでは、08~12年までの設備投資循環は下降。13年以降は上昇している。このままいくと17年の第3四半期までは上昇する。1950~60年代の高度成長期と、景気の波の並び方や時期がまったく同じになる。
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