「協働的な学び」動画作りで簡単に実践できる訳 授業テーマと学習指導案、iMovieの使い方解説
ここでまず注意したいのは、出演者とカメラ、インタビュアーの配置だ。出演者はカメラに向かって話し、インタビュアーを見ない。インタビュアー自身は画面には映さない。

カメラは横向き。YouTubeなど多くの映像媒体はテレビと同じ横長の画面で、私たちの視界も横長なのでカメラは横向きに構えるのがポイントだ。カメラの位置は下からあおったり、上から見下ろしたりすると極端に表情の印象が変わるため、出演者の目線の高さに合わせる。もちろん、カメラ付きのタブレットやパソコンでの撮影もOK。その際も目線や高さには注意したい。

人物の大きさはバストショット。表情や服の雰囲気、背景などをバランスよく見せるため、頭の上から胸ぐらいの位置で切り取るとよい。

内容:iMovieなど動画編集アプリを使って、3人分の撮影素材を「カット編集」でつないで1本の動画にする。つなぎ目の切り替わり方には「トランジション」を入れて工夫をする。
ゴール:作業の流れを理解し、基礎的な編集ができる。
グループ紹介動画の完成イメージは、以下のサンプル動画を参考にしてほしい。3人分の撮影素材をつなげて、1本の動画に仕上げることを目指す。
実際のiMovieを使った編集手順は、以下のとおりだ。機種やアプリのバージョンによって画面や表示位置、操作手順に多少の相違がある。
1. プロジェクトの作成
iMovie を立ち上げると、最初の画面「プロジェクト」に「+」ボタンが表示されるので、これをタップ(あるいはクリック、以下同)する。

「新規プロジェクト」が立ち上がるので「ムービー」を選択。

2. 撮影素材(動画データ)の読み込み
撮影素材を読み込む画面が表示されるので、使いたいものにチェックを入れて選択していく(撮影素材や画像は後から追加することもできる)。画面下の「ムービーを作成」をタップ。ここから、撮影素材は編集のための「クリップ」となる。

3. クリップをタイムラインに並べる

中央の再生ボタンを押すと、タイムラインが再生される。

タイムライン部分の好きな所をタップしたまま左右に動かすことで、再生位置を移動できる。
4. カット編集
ここから、クリップをそれぞれ加工して「カット編集」を行っていく。

まず、加工をしたいクリップを選択して、黄色い枠が付いた編集が可能な状態にする。長さを変えるには、クリップの枠の両端の太くなった部分をタップしたまま動かす。分割するには、画面下部のメニューの「アクション」をタップし、サブメニューから「分割」をタップする。

順番を入れ替えるには、クリップの中心をタップしたまま、ほかのクリップの前後に持っていく。
5. トランジションを追加する
クリップ同士の「つなぎ目」の切り替わり方を設定する。

タイムラインの「▷◁」がトランジションのアイコンで、配置されたクリップには自動的に「ディゾルブ」が追加されている。

ほかの切り替わり方に変えたいときは、トランジションのアイコンをタップし、下部のメニューから好きなものを選択する。
6. 書き出し
一通り編集が終わったら、全体を再生しながら確認し、問題なければ、画面左上にある「完了」をタップ。

画面下の「↑」ボタンをタップし、メニューの「ビデオを保存」をタップすると書き出される。
「クラス紹介動画を作ろう」
内容:グループ紹介動画をつないで10分のクラス紹介動画にまとめる設計をする。10分に縮めるにはどう取捨選択するか、さらに、どんなオープニングの見せ方をするかを話し合い、その「構成」を書面にする。
ゴール:完成形を想定して、何をどのように見せたいかの設計ができる。作業の優先順位を考えられる。
あくまで第三者に見せることを意識し、決められた長さに合わせて内容を構成することが大切だ。また「オープニング」の見せ方も考えてみよう。クラスの雰囲気が伝わる「イメージカット」を撮影して、10~30秒程度にまとめ、さらに題名やBGMをつける。