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Introduction ―イントロダクション―
日本企業にとっての「グローバル化」を問い直す
日置 圭介 デロイト トーマツ コンサルティング シニアマネジャー

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 3つの要件から強さを磨く

グローバル本社の最低限の要件は、「意志」を示し、「情報」と「金」を押さえることだとよくお話しさせていただいています。要するに当たり前の経営をせよということです。複雑な運営が求められるグローバル企業になればこそ、Basicが非常に重要です。シンプルな原理原則が威力を発揮するのです。(本書p.25~p.27参照)

グローバル経営を実践するということは、機会が拡大するとともにリスクも増大します。それに備えるためには、企業内のさまざまな仕組みを整える必要があります。このコンテクストで考えれば、欧・米のグローバル企業が、顧客対応はローカライズをめざしながらも、企業内部のインフラをできる限りグローバルレベルで共通化、統合化しようという意図も理解できます。一方、日本企業では、各国・地域ごとに仕組みがバラバラでもしかたないという雰囲気を強く感じますが、まるで対照的です。最初から「違う」部分に着目するのではなく、まずどの部分が共通化・標準化できるのかという視点から考え、冷静に実現可能性を判断すべきでしょう。当然、企業全体の生産性にも大きく影響します。グローバル本社論もこの類のテーマですので、一度再点検されるのがよいのではないでしょうか。

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