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元イタリアンシェフ「コロナ禍で1500万借金」から《万博出店》へ。「家賃2万円」おんぼろとんかつ店が月商2700万円に急成長した「振り幅戦略」

大阪・関西万博の店舗の揚げ場に立つ『とんかつ乃ぐち』オーナーシェフ 野口典朗さん(筆者撮影)
揚げている間、野口さんは一瞬も油から目を離さない。また、揚げる音も楽しんでもらえるよう、換気扇の音は最小にして、BGMもかけない(写真提供:とんかつ乃ぐち)
衣は、卵液を極力薄く付けて、パン粉はふわっとたっぷり付けることで「層」にする。すると、揚げたときに水分が散って泡の膜ができる。そうすることで、肉が収縮しても衣が密着し続け、銘柄豚それぞれが持つ香りや味、肉汁を逃さず留められるそうだ(写真提供:とんかつ乃ぐち)
ひと品ひと品、カットも味わいも全く異なる(写真提供:とんかつ乃ぐち)
筆者が食べたコースに登場した、静岡県産の銘柄豚『LYB豚(ルイヴィトン』肩ロース。パンを思わせるやわらかさで、噛むほどに、控えめな甘みが感じられる(筆者撮影)
山形県平田牧場の『金華豚』リブロースは、もっちり食感でたんぱくな味わい。先端の脂身からは、野趣を感じる肉汁があふれる。「脂身はマグロのトロ感覚で、たまり醤油で食べるのがおすすめ」と野口さん(筆者撮影)
コースのスタート前、色鮮やかな生の状態で当日の銘柄豚のラインナップが披露される(筆者撮影)
とんかつに合わせる調味料として、クリスマス塩、豚肉から煮出した旨味の濃い自家製ソース、たまり醤油、和からしが用意されている(筆者撮影)
「素材を揚げ油に漬けて、短時間で仕上げる」日本の揚げものはディープフライと呼ばれ、このような料理法は海外にはほとんどない。イタリアンで修行を重ねた野口さんだからこそ、その「ユニーク性」を感じたという(写真提供:とんかつ乃ぐち)
開店前の1カ月間はさまざまなとんかつ店を巡り、その味の再現とアレンジを繰り返した。野口さんが「おいしい」と感じるとんかつに仕上げるため、何度も試行錯誤が繰り返された(写真提供:とんかつ乃ぐち)
中津にあった『とんかつ乃ぐち』の外観。オープン前、野口さんと仲間で丁寧にDIYがなされた(写真提供:とんかつ乃ぐち)
中津時代の店。8坪と狭く、5席しかないカウンターには、美しい一枚板が使われていた。家賃は2万円。途中で3万円に上がり、最後は2部屋借りていた(写真提供:とんかつ乃ぐち)
現在の店で提供している日替り前菜の1つ、農場直送のブランド豚「三右衛門」の生ハムとスペインオムレツ(筆者撮影)
中津の店の扉には、トレードマークの豚のイラストが入っていた(写真提供:とんかつ乃ぐち)
大阪・関西万博の店は、「EARTH TABLE〜未来食堂〜」の一角にある(写真提供:とんかつ乃ぐち)
大阪・関西万博『とんかつ乃ぐち』の店内。波のようなニュアンスを出したカウンターの白壁など、中津の店同様、野口さん自らがDIYを多く手掛けている(写真提供:とんかつ乃ぐち)
使用する豚肉は、品種や掛け合わせで「400種類以上ある」という銘柄豚から選び抜いている(写真提供:とんかつ乃ぐち)
大阪中央卸売市場から届く、新鮮な野菜と豚肉をたっぷり使った赤味噌の豚汁(筆者撮影)
「おまかせとんかつコース」(税込6,800円)で提供される、豚の銘柄も部位も異なる5品のとんかつ(写真提供:とんかつ乃ぐち)
目指すのは、「思わず天を仰いでしまうおいしさ」。同じ肉を同じ調理法で揚げても、毎回イメージ通りの味にならないのがとんかつの難しさだ(写真提供:とんかつ乃ぐち)
テイクアウトメニューとして人気のカツサンド2800円(写真提供:とんかつ乃ぐち)
2025年大阪・関西万博に唯一の“個人店”として出店し、月商2700万円を上げている店がある。『とんかつ乃…