ひと烈風録【下編】

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![週刊東洋経済 2024年4/13号(無縁時代の「お墓」新常識)[雑誌]](https://m.media-amazon.com/images/I/51HdoxhEz0L._SL500_.jpg)
03年11月上旬、神戸の新開地駅前で、民主党の新人候補がマイクを握って、
「行動する弁護士、泉房穂、40歳。強い日本をつくる。安心できる社会のために。脱官僚宣言!」
とマニフェスト(選挙公約)に沿って叫んでいた。
小泉純一郎政権下の衆議院議員選挙、神戸市を中心とする兵庫2区は、自民党が候補者の擁立を見送り、公明党の赤羽一嘉の指定席だった。そこに泉が殴り込んだ。
泉の演説を、駅前のビルの脇で、じっと聴いている女性がいた。2年前に泉と結婚した妻である。
自宅に戻った泉にピシャリ
商家に育った妻は、アウトドアでのボランティア活動や異業種交流に熱心だったが、選挙運動を仕切った経験はなかった。そもそも政治が嫌いだ。泉に促され、裏方に回っていた。生後4カ月の娘を泉の実家に預け、出馬するからには勝たなくてはと腹をくくった。
その晩、妻は、自宅に戻った泉にピシャリと言った。
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