貿易摩擦から始まった米中対立は恒常化し、2018年に大幅に引き上げられた米中間の関税率は、現在も多くの品目で以前より高い水準で維持されている。米国による先端半導体輸出規制の強化など、関税以外でも国際貿易に新たな障壁が生まれている。24年11月に予定されている米大統領選挙の結果次第で米中対立が新しい展開を迎える可能性もある。
そんな中、国際的なサプライチェーンの分断・再構築が注目を集めている。筆者は米中の貿易面での対立(デカップリング)が世界に与える影響、他国にとってどのような立場を取るのが経済的に合理的かを、国際貿易モデルに基づいて推定・分析した。
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