BNPパリバ幹部が語る、金融で脱炭素先導の気概 2030年までにエネ投融資の8割を脱・低炭素化

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BNPパリバのチャオニ・フアン氏(撮影:梅谷秀司)
BNPパリバは、サステナブルファイナンス分野で世界トップクラスの実績を持つ。地政学的な危機の高まりや世界的な金利上昇に直面する中で、再生可能エネルギーなど脱・低炭素分野への投融資をどのように進めていくのか。BNPパリバ・アジア太平洋地域でサステナビリティファイナンス分野の責任者を務めるチャオニ・フアン氏に、同分野での取り組みについてインタビューした。


――世界的にインフレーションや金利上昇が進む中で、サステナブルファイナンスの世界的な動向にどのような変化が見られますか。

ブルームバーグによれば、今年10月上旬までの世界におけるサステナブルボンド(債券)の新規発行額は6380億ドルに達し、前年同期の5740億ドルと比べて約11%増加している。地政学的な高まりや、金利上昇など債券発行には逆風が吹いているにもかかわらず、市場は拡大している。サステナブル投資へのモメンタムも継続している。

サステナブルボンド市場は累計でも3兆ドルを突破しており、市場構造は非常に強靱だ。サステナブルボンドに投資するファンドにも資金は流入し続けている。

逆風下でもサステナブルファイナンスは堅調

――地政学的リスクの高まりを反映してのことだと思われますが、4半期ベースで見た流入額は2022年以降、その前の年と比べて大きく減っています。

流入額が減っていることは確かだ。しかし、こうした厳しい環境においても流入が続いており、ポジティブにとらえることができる。サステナブルファンド以外では流出が続いており、新たなファンドの立ち上げも難しい状況だ。それと比べると、サステナブル分野への投資は底堅いと言える。

――BNPパリバの取り組みや実績は。

当社は銀行業務、アセットマネジメント業務、ウェルスマネジメント業務などすべての業務を通じ、サステナブルファイナンス分野に注力している。2030年までにエネルギー分野における投融資の8割を再エネなどの脱・低炭素分野に振り向ける目標を設定している。

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