ジュリー氏は、スマイルアップの100%株主になる過程で税金を払っていない。
『週刊東洋経済』11月11日号では「解体!ジャニーズ経済圏」を特集。タレント帝国の知られざる金庫の中身、不動産の保有実態、ジュリー氏が税金を払わないで済む離れワザ、新設会社に原盤権を移転する際の問題点についてお届けする。
藤島ジュリー景子氏はスマイルアップの100%株主だ。
叔父のジャニー喜多川氏や母のメリー喜多川氏から旧ジャニーズ事務所株を受け継いだ結果だ。同株の価値は1000億円を優に超えるとみられる。本来なら数百億円の税金がかかるところだが、ジュリー氏は1円も払っていない。
「事業承継税制を活用しました」。ジュリー氏は10月2日の手紙にそう書いた。
同税制には2018年初めから期間限定の特例措置がある。2027年末までに事業を承継すれば相続税支払いが猶予されるのだ。
さらに承継から5年間、事業を継続すれば、相続税が全額免除になる。
ジャニー氏の死去は2019年7月。調査報告書によれば、メリー氏は「ジャニー氏の死去後は急激に衰え、(中略)実質的に引退している状態」だった。ジュリー氏は同年9月に代表取締役社長に就任している。
事業承継に詳しい公認会計士の岸田康雄氏によれば「先代経営者が死亡してから5カ月後の2019年12月に代表者であることをもって事業承継をしたと認定」されるという。
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