親や祖父母のスマホでゲーム課金も、夏休み要注意「子どもの消費者トラブル」 サプリや美容系商品の「定期購入」にも落とし穴
成年年齢が18歳に引き下げられたことが要因となって増加しているトラブルは今のところあまりないというが、高校生を持つ保護者はこの世代のトラブルの傾向についても知っておいたほうがいいかもしれない。
「18歳、19歳の世代は、脱毛エステなどの『美』や、内職・副業といった『金』に関するご相談が目立ち、自らトラブルに飛び込んでいってしまう形が多いといえます。例えば、簡単に稼げるとうたうSNS広告や検索などから副業サイトに登録し、高額なサポートプランに勧誘されるなどのトラブルに発展する場合が少なくありません。そのほか、SNSで知り合った異性に誘導されて出会い系サイトに登録したところ、異性とのやり取りで個人情報を交換するためにポイントを買わされたり、異性の悩みを聞く仕事を始めたところ逆に費用を要求されたりといった出会い系サイト・アプリのトラブルもあります」
現在、保護者が防犯対策として子どもが小さいうちからスマホを与えている場合も多いが、その分、消費者トラブルや犯罪の入り口がより身近になっていることを忘れてはならない。
「新しいサービスが増えると、それだけトラブルも増えます。生まれたときからスマホがある世代と大人では感覚が異なりますので、『子どもが何に興味を持っているのか』を知っておくことが大切ではないでしょうか」と、山之内氏は話す。
政府は毎年7月を「青少年の非行・被害防止全国強調月間」として啓発に取り組んでおり、今年は最重点課題に「インターネット利用におけるこどもの犯罪被害等の防止」を掲げているので、そうした犯罪情報も確認しておきたい。子どもたちが上手にICT機器と付き合いながら夏休みを安全に楽しく過ごすためにも、大人には情報のアップデートが求められている。
(文:國貞文隆、注記のない写真:kouta/PIXTA)
東洋経済education × ICT編集部
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら