eスポーツ選手に教わる「ぷよぷよプログラミング」で、楽しみながら学ぶ 出張授業でコロナ禍にも子どもに幅広い経験を

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ゲームに興味がなくとも、『ぷよぷよ』を知っている人は多いのではないだろうか。画面上部から落ちてくるカラフルな「ぷよ」をつなげることで消すことができ、すべて消し切るまでの速さを競うゲームだ。2020年には、同シリーズを展開するセガがプログラミング学習環境「Monaca Education」と協力し、ぷよぷよのソースコードを使って学習できる「ぷよぷよプログラミング」の提供を開始した。6月にさいたま市立岩槻中学校で行われた「ぷよぷよプログラミング」講座を取材した。

身近なゲームは、どんなプログラムで動いているのか?

『ぷよぷよ』は、1991年の登場以来30年以上プレーされている、いわゆる「落ちゲー」の大定番だ。「ぷよ」の積み方を工夫して消去を「連鎖」させることで、対戦相手に攻撃することも可能。現在はセガによって幅広く展開されており、さまざまなハードやソーシャルゲームでも遊ぶことができる。

2020年には、アシアル社が提供するプログラミング学習環境「Monaca Education」と協力し、ぷよぷよのソースコードを使って学習できる「ぷよぷよプログラミング」のサービスが開始された。6月にこの「ぷよぷよプログラミング」講座がさいたま市立岩槻中学校で実施された。2年前のサービス開始以来、埼玉県内では初の出張授業となった。

授業を受けたのは、同校の2年生のうち希望者71人。学年のほぼ半数に当たる人数だが、自ら志願しただけあって、冒頭でセガの担当者が「このゲームを知っている人はどれぐらいいますか?」と尋ねると、大半の生徒が手を挙げた。なじみのある画面とその動きがどのようなプログラミングによって作られているか、生徒たちは身をもって体験することができるというわけだ。「落ちる」「集めると消える」という単純明快なルールは、どんな指示でプログラムがどう動くかを学ぶのにぴったりだ。

講義が始まると、まずはゲスト講師のプロeスポーツ選手であるぴぽにあ氏が華麗なデモンストレーションを見せ、一気に生徒の心を引きつけた。20近い「大連鎖」に教室は大きく沸き、生徒たちは興奮冷めやらぬまま各自の端末に向かった。

「ぷよぷよプログラミング」で使用する言語はHTMLとJavaScript。ミスの修正も動作の確認も簡単にできる親しみやすい学習教材だが、にぎやかなプレー画面とはまったく異なる黒い画面にコードを打ち込む地道な作業が必要になる。生徒たちは資料とにらめっこしながらタイピングし、都度プレー画面でミスがないかを確かめる。

「ぷよぷよ」歴は15年以上というぴぽにあ氏(左上)。画面を拡大表示してスペルミスがないか確認。生徒同士で教え合う姿も多く見られた(右下)

「あれっ、消えちゃった!」「なんでこうなるんだ?」「あ、できた!」

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