村田製作所、「部品の王者」に幹部が抱く危機感 「あぐらをかいて滅びる企業」にはならない

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電子部品で国内最大手の地位を確固としながら、新事業の創出を急ぐ村田製作所。その狙いと背景にある危機感を幹部が語った。

村田製作所のロボット「チアリーディング部」。自社のセンサーや通信技術を活用して開発した(写真:村田製作所)
電子部品国内最大手、村田製作所の業績が絶好調だ。
過去最高益をたたき出した前2021年3月期に続き、2021年4~9月期も売上高、営業利益ともに最高を更新。営業利益率は24.4%と、製造業でも屈指の高収益体質を誇る。
電子部品業界で圧倒的な強さを見せる同社は目下、ソリューションを主軸とする新たなビジネスモデルの創出を模索している。2030年には「1000億円くらいの事業にしたい」(中島規巨社長)と意気込むが、1兆円超の全社売上高からみれば小規模だ。
あえて新しいビジネスを創出しようとする狙いはどこにあるのか。新規事業の開発を率いる岩坪浩取締役専務執行役員に聞いた。

新事業はリスクヘッジの「保険」

――部品事業の成長が続いているにもかかわらず、ソリューションなど新事業に挑戦しているのはなぜですか。

現時点では何が正しいとは言えない。このまま主力の部品事業を突き詰めるのも、300年も仏壇屋だけをやっている仏壇屋のような京都企業のスタイルとして正しい。

ただ、私たちには健全な危機感がある。1800年代から100年以上続いているさまざまなエレクトロニクス企業は、創業当時から事業内容が変わっている。

村田製作所がこのまま100年後も続くかと言えば、既存事業の中でコモディティ化する事業は、新興国の企業に取って代わられる可能性もある。その事態が明確になってから何かしようとしても手遅れだ。

新しい事業には、部品ビジネスと違うスキルが求められる。今からマインドセットやスキル、人材育成を含めて仕込んでいる。

――投資家の間では、部品事業の成長に向けた投資も必要な中、ソリューションビジネスの育成にコストをかけることに否定的な声もあります。

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