徳島市は徳島県東部、吉野川とその支流で形成された三角州にある。138もの川が流れる水都で、人口は約25万人だ。
江戸時代以降、豊富な伏流水を利用して藍染めが発達。紀伊水道を挟み、神戸、大阪に向けた藍玉の積出港として栄えた。当時の街の人口は、国内でも有数の規模を誇った。だが、川が多ければ災害に直面することも多い。台風や豪雨などにより甚大な被害があった。
この街を大きく変えたのが1998年4月に開通した明石海峡大橋である。85年に開通していた大鳴門橋から淡路島に入り、明石海峡大橋で神戸、大阪方面へ抜ける。本州とのアクセスが飛躍的に改善された。以降、神戸、大阪方面へのカーフェリーは全廃され、高速バスが充実することとなる。
だが、新幹線の開通時によく見られるストロー効果と同様に、橋の開通は、若者を中心とする人々の神戸、大阪方面への流出にもつながった。中心市街地からは活気が失われていく。
県内唯一の百貨店が閉店
2020年8月には徳島駅前にある大型商業施設・アミコビル東館から、徳島県内唯一の百貨店であったそごう徳島店が撤退した。83年に開業したアミコビルは当時の大型商業施設開発としては画期的だったが、今や新鮮さはない。駅前の空洞化も懸念される中、街は人を集めるための新しい仕組み、仕掛けづくりに取り組んでいる。
現在、市は県やJR四国と共同で、鉄道高架事業を進めるとともに、「徳島駅周辺まちづくり計画」を掲げている。計画は19年6月に修正され、徳島駅南側に文化レクリエーションゾーン、にぎわい創出ゾーン、歩行者・にぎわい空間などを整備しようともくろむ。
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