ウミはすべて出し切る 営業職員は「質」を重視 緊急インタビュー/第一生命保険 社長 稲垣精二

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生命保険大手の第一生命で相次いだ営業職員による金銭詐取事件。ビジネスモデルのどこに問題があったのか。トップを直撃した。

いながき・せいじ 1963年生まれ。86年慶応大学経済学部卒業、第一生命保険入社。経営企画部長などを経て、2017年に第一生命社長に就任。第一生命ホールディングスの社長を兼務。(撮影 梅谷秀司)

金銭詐取事件の闇はどこまで深いのか──。

第一生命保険が2020年10月に公表した、山口県の元営業職員(89)による約19億5000万円の巨額詐欺事件(元営業職員は5月19日、詐欺の疑いで山口地方検察庁に書類送検)。

その後、和歌山県や福岡県、神奈川県のほか、北海道と長野県でも第一生命の元営業職員らによる金銭詐取事件が相次いで明らかになった。

北海道のケースでは旭川支社の60代の元営業職員が契約者3人から654万円を、長野県のケースでは松本支社の70代の元営業職員が8人から合計4836万円をそれぞれだまし取っている。

2人の元営業職員はいずれも懲戒解雇となっているが、北海道のケースは12年から18年まで、長野県のケースは11年から20年にかけて行われており、不正が長期間に及んでいることが特徴となっている。

同社は現在、全契約者を対象とした伏在調査(ほかに同様の事案がないか調べること)に着手し、まずは「契約者貸付残高のある契約」や「据え置き金の引き出しがあった契約」といった、出金を伴う契約などについて、合計61万件を対象に調べた。

北海道と長野県の2事案はこの調査によって今年2月に発覚したもので、不正を働いた営業職員が所属している営業拠点は全国に広がっていることから、今後の調査次第では新たな不正事案が出てくる可能性もある。

同社は、21年5月から発送を開始した、契約者向けの書類(生涯設計レポート)に、不適切な金銭取り扱いがないかの確認・注意喚起を行う通知を同封している。21年12月までに、個人保険・個人年金保険の全契約者約800万人への発送を終えて調査を完了させたい考えだ。

営業職員による一連の不祥事に対して、同社の稲垣精二社長はどのように向き合っていくのか。採用や営業目標、給与をはじめとした待遇など、営業職員チャネルの今後のあり方を聞いた。

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