朝日新聞、11年ぶりの赤字に危機感 社員の新聞補助に大ナタ

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発行部数が落ち込み中間決算で営業赤字に転落。500人の人員削減も打ち出す。

新聞購読を停止する場合は会社への申請が必要な仕組みに、不安の声が上がる(撮影:梅谷秀司)

社員ならばタダで読めていた朝日新聞が有料になる──。

朝日新聞社が社員に対する自社の新聞購読料の補助を廃止することが、東洋経済の取材で明らかになった。

同社ではこれまで、社員による朝日新聞の購読で発生する料金を、福利厚生の一環として会社が負担してきた。しかし、この制度が2021年4月以降のどこかで廃止される見込みだ。

朝日新聞社はこれについて、「購読料補助の廃止について従業員と労働組合に伝え、現在、理解を得るべく説明を行っている」と回答した。

20年12月15日付の同社社内報によれば、廃止の理由は約2億円の支出削減に加え、社員が「自社の商品を自ら購読することで朝日新聞の購読部数を支えるとともに、有料で購読している一般読者の視点に立って朝日新聞の価値を考えるきっかけ」とすることだ。

業界を代表する企業の1つである朝日新聞社が、社員の福利厚生にまで手をつけ、コスト削減に踏み切る。その背景には、経営成績への強い危機感が透ける。

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