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子ども激減、「二人っ子政策」で論争 いまだ残る出生制限の緩和と撤廃の検討

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産児制限を緩和し「二人っ子政策」に舵を切ったが、新生児の減少は止まらない。

新生児の減少は想定以上に進んでいる。写真は新型コロナのチェックを受ける幼稚園児たち(AFP/アフロ)

春節の連休中、中国では人口政策をめぐって論争が起きた。「二人っ子政策」の緩和・撤廃をめぐるものだ。きっかけは1つの数字である。

2020年の新生児数が、前年比で14.9%減。事の発端は2月初旬に中国政府・公安部が公表した「姓名」に関する報告書である。王、李、張といった、どの姓が多いかを示すランキングだが、「20年に公安機関に戸籍登録された新生児は1003.5万人」との一文が注目を集めた。前年の同報告書の1179万人から大幅減となる。

地方レベルでも複数の地域で、昨年の出生数が公表されている。前年比で広東省広州市は9%減、浙江省温州市は19%減、安徽省合肥市は23%減と幅はある。また発表機関は地方によっては医療部門であったりするが、それでも出生数の2桁減は間違いないだろう。

当局も揺れている。1980年代から始まった夫婦当たりの子供を1人までと制限する一人っ子政策は、15年に2人まで緩和された。いまだ残る出生制限の緩和と撤廃が検討されている。

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