「ホンダは復活する。課題は見えている」 2016年1月30日号/インタビュー 八郷隆弘社長

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はちごう・たかひろ 1959年生まれ。武蔵工業大(現東京都市大)卒。82年ホンダ入社。車体設計など研究開発が長い。米国開発子会社上級副社長、鈴鹿製作所長、中国統括子会社副総経理などを経て2015年6月から現職(撮影:梅谷秀司)

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2015年6月に就任したホンダの八郷隆弘社長。海外で明るいニュースが増える一方、国内では苦戦が続く。業績でも同業他社より見劣りしたままだ。ホンダのプライドをどう取り戻すのか。

──現在の経営状況や課題をどのように認識されていますか。

社長就任会見で、まずやらないといけない、やりたいと話したことがある。一つが、前任の伊東(孝紳)が進めてきた世界6極体制のさらなる進化。もう一つは、ホンダらしい商品作りだ。

ホンダらしい商品は、昨年、軽のオープンスポーツカー「S660」、ミニバンの「ステップ ワゴン」のワクワクテールゲートなど新しい提案ができた。国内で「シビックタイプR」、北米では新しいシビックを出すことができた。これらは私が半年でやったわけではなく、その前に仕込んだことだが、ホンダらしい商品は着実に出てきている。

20代を開発責任者に起用した軽のスポーツカー「S660」。八郷社長も「ホンダらしい車」 (撮影:尾形文繁)

──6極体制で地域専用モデルを多く出しました。が、対応するリソース、特に研究開発のリソースが十分でなかったため、「フィット」での度重なるリコールにつながったという指摘があります。

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