2015年6月に就任したホンダの八郷隆弘社長。海外で明るいニュースが増える一方、国内では苦戦が続く。業績でも同業他社より見劣りしたままだ。ホンダのプライドをどう取り戻すのか。
──現在の経営状況や課題をどのように認識されていますか。
社長就任会見で、まずやらないといけない、やりたいと話したことがある。一つが、前任の伊東(孝紳)が進めてきた世界6極体制のさらなる進化。もう一つは、ホンダらしい商品作りだ。
ホンダらしい商品は、昨年、軽のオープンスポーツカー「S660」、ミニバンの「ステップ ワゴン」のワクワクテールゲートなど新しい提案ができた。国内で「シビックタイプR」、北米では新しいシビックを出すことができた。これらは私が半年でやったわけではなく、その前に仕込んだことだが、ホンダらしい商品は着実に出てきている。
──6極体制で地域専用モデルを多く出しました。が、対応するリソース、特に研究開発のリソースが十分でなかったため、「フィット」での度重なるリコールにつながったという指摘があります。
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